「詰将棋って難しそう…」「ルールがよくわからない…」と思う方が多いかもしれません。確かに詰将棋には独特のルールがありますが、基本さえ押さえれば誰でも楽しめるパズルゲームのようなものです。この記事では、詰将棋の初心者に向けて、覚えておきたい基本的なルールをわかりやすく解説します。
詰将棋とは?
詰将棋とは、将棋のルールを基にしたパズルゲームの一種です。攻め方(先手)が王手(おうて)を連続でかけ、受け方(後手)の玉将を詰ます(逃げられない状態にする)ことを目的とします。実戦の将棋とは異なり、相手の玉将を詰ますまでの手順を読み切る力が求められます。
詰将棋のルール【基本編】
詰将棋のルールは、通常の将棋のルールに加えて、いくつかの特有のルールがあります。ここでは、特に重要な基本ルールをご紹介します。
攻め方(攻方)は王手の連続で玉将を詰ます
攻め方は必ず王手をかけ続け、相手の玉将を追い詰めます。
受け方(玉方)は必ず王手を回避する
受け方は、可能な限り王手を回避する手を指します。回避する手段がなくなった時点で「詰み」となり、攻め方の勝ちです。
駒の動かし方と禁じ手は通常の将棋と同じ
駒の動かし方や、二歩、打ち歩詰めなどの禁じ手は、通常の将棋と同じです。
攻め方は途中で取った駒を持ち駒として使用できる
攻め方は、王手をかけながら相手の駒を取った場合、その駒を持ち駒として自分の手番で使用できます。
受け方は特定の条件を除き、全ての駒を合駒として利用できる
受け方は、自分の持ち駒の中から、盤上に存在しない駒を合駒(あいごま)として使用できます。ただし、同じ種類の駒を複数回使用することはできません(例:盤上に金将が4枚ある場合、金将を合駒として使うことはできません)。
受け方は無駄な合駒をしてはならない
詰みを回避する意味のない合駒は、ルール違反となります。
詰将棋の各ルールの詳細解説
基本ルールでも分かりづらい場合は、詳細解説についてご紹介しますので、確認してみてください。
攻め方と受け方の役割
詰将棋では、「先手」「後手」ではなく、「攻方(せめかた)」「玉方(ぎょくかた)」という言葉を使うのが一般的です。攻め方が奇数手、受け方が偶数手を指し、攻め方が玉方を詰ませて終了となるため、詰将棋の手数は必ず奇数になります。
駒の動かし方と禁じ手
駒の動かし方は通常の将棋と同じです。また、二歩、打ち歩詰め、行き場のない駒(一段目の歩、桂馬、香車など)、王手放置、連続王手の千日手といった禁じ手も同様に適用されます。特に「打ち歩詰め」は、実戦ではあまり見られませんが、詰将棋では頻繁に登場するため、注意が必要です。
持ち駒の使用
攻め方は、相手の駒を取った場合、その駒を持ち駒として使用できます。これにより、攻めのバリエーションが広がり、より複雑な詰み手順が生まれます。
合駒のルール
受け方は、盤上にない駒を持ち駒から合駒として使用できます。これは、攻め方の王手を防ぐための重要な手段です。ただし、同じ種類の駒を複数回使用することはできません。また、詰みを回避する意味のない合駒(無駄な合駒)はルール違反となります。
例:▲51竜と王手に対し、△41歩と合駒をしても、▲同竜と取られて詰んでしまう場合、△41歩は無駄な合駒となります。
まとめ
この記事では、詰将棋の基本的なルールについて解説しました。特に重要なのは、攻め方は王手の連続で詰ますこと、受け方は可能な限り王手を回避すること、そして無駄な合駒をしてはならないということです。これらの基本ルールを理解することで、詰将棋の世界をより深く楽しめるようになると思いますので、ぜひ詰将棋の世界に挑戦してみてくださいね!