コロナ禍の行動制限などにより、再注目を集めた「VR」。この2年間でVRのコンテンツが増えてきましたね。ゲームが牽引しているイメージが強かったVRですが、アーティストやアイドルのライブやスポーツ観戦からビジネス、医療現場にまでVRの活躍の場が広がってきています。
このVRコンテンツを利用する上で必要となるのが、専用デバイス「VRゴーグル」です。
そこで今回は、VRゴーグルの種類や特徴などについて解説していきます。VRコンテンツが気になっている方や、購入を考えている方は参考にしてみてください。
VRゴーグルの種類
VRゴーグルの種類は大きくわけて3タイプです。ゲームであれば、どんなゲームをどうプレイしたいかの、目的によって選ぶタイプが決まってきます。タイプによって、価格や性能が異なるので、詳しくチェックしていきましょう。
スマホセットタイプ
スマホを専用VRゴーグルのフロント面にはめ込んで、装着するタイプです。VRアプリを起動させたスマホをVRゴーグルに取り付けることで仮想世界を楽しめるという手軽さが魅力です。仕組みとしては、簡単に言うと「スマホで再生するVR映像を拡大して映し出す」と言った感じでしょうか。操作はスマホのタッチパネルで行うので、その都度ゴーグルからスマホを外すことになります。ゲームは基本的に、操作できないので「動画向き」と言えるでしょう。
他のVRデバイスに比べて非常に安く、1,000円くらいから販売されています。手元にあるスマホを使ってVR映像が見れるのですが、値段が安い分、映像の質は下がってしまいます。
スマホセットタイプのメリット
- VRゴーグルの本体価格が安い
- VRゴーグルの本体重量が軽くコードレス
- スマホとVRゴーグル本体だけで気軽に楽しむことができる
スマホセットタイプのデメリット
- 映像のクオリティが悪い
PC接続タイプ
VRゴーグルを、PCやゲーム機(コンシューマー機)など外部機器と有線で接続して使用するタイプです。非常に高度なグラフィック処理を可能にしていて、高画質で臨場感と没入感の高いVR体験ができます。PC接続タイプのゴーグルには、外部コントローラーが付属されているものも多く、操作性もバッチリです。価格は5万円台からですが、高性能になるにつれて価格も高価になっていきます。PC接続タイプの利用には、VRコンテンツの利用が問題ないレベルのPCやゲーム機が必要となるので、どっぷりVRに浸りたい方向けです。
PC接続タイプのメリット
- 高画質で臨場感溢れる映像を楽しめる
- 本格的なVRコンテンツをプレイできる
PC接続タイプのデメリット
- VRゴーグルの価格が高め
- ケーブルがあるので行動できる範囲が限定される
- スペックの高いPCやゲーム機が必要
スタンドアローンタイプ
スタンドアローンタイプは、VRゴーグルのディスプレイ内にCPUや通信機能電源などを内蔵しているため、スマホやPC、ゲーム機を必要とせず、VRゴーグル単体で楽しめます。また、スタンドアローンタイプ専用のコントローラーを使い、VRゲームコンテンツも楽しめます。
3種類の中で一番高画質なモデルが多く、今後はスタンドアローンタイプが主流になるといわれているくらいです。最近では4万円台から販売されており、手が届きやすくなってきています。ゲームにも動画にも向いています。
スタンドアローンタイプのメリット
- VRゴーグル単体で楽しめる
- お手頃価格で高性能モデルも多い
- ワイヤレスで動作性がスムーズ
スタンドアローンタイプのデメリット
- ワイヤレスのため、性能がPC接続タイプよりは劣る
- VR向けのゲームがまだまだ少ない
VRゴーグルの選び方
対応コンテンツやアプリ
様々なメーカーがVRゴーグルを販売していますが、利用できるコンテンツも様々です。例えば、スマホタイプはスマホ専用のVRコンテンツアプリをインストールして、VRを楽しみます。一方、PC接続タイプとスタンドアローンタイプのVRゴーグルは、専用アプリを本体やPCへインストールし、VRを楽しみます。
自分が楽しみたいVRコンテンツがどのVRゴーグルに対応しているか、必ずチェックしておきましょう。
スペック
解像度が高いものほどきれいな映像を楽しめます。トラッキングと呼ばれるシステムが2種類あり、VR空間内での自由度が変わります。3DoFのトラッキングは、頭を動かすと映像内の視点も変わり、360度全方向にVR空間が広がります。6DoFでは、3DoFに加えジャンプ、しゃがむといった上下の動き、前後左右への移動ができる動きがVR映像に反映されます。6DoFは、VR空間内での自由度がさらに上がり、歩き回ることができる感じです。
重量、装着感、調節機能
VRゴーグル本体が重たいと、頭部や首への負担が大きくなります。重量や装着感は、VRコンテンツを心置きなく楽しむための重要ポイントです。また、忘れがちですが眼鏡使用の方には「眼鏡をかけたまま使えるか」も重要なポイントです。
できれば実際に装着してみるのがいいのですが、長時間使いたいという方はできるだけ軽いものをおすすめします。その他にも、VRゴーグルにとって、レンズの位置調整機能は重要です。調節できないと映像がダブって見えたり、ボケてしまう可能性があるので必ずチェックしておきましょう。
VRゴーグル使用上の3つの注意点
①ぶつからない広さを確保しよう
VRを使うときは、自分の周囲に十分なスペースを確保しましょう。必要なスペースはコンテンツによって違いがありますが、両手を広げたままの広さで360°、しゃがんだりバンザイしても、物にぶつからない程度の広さは欲しいところです。
②必ず休憩を挟む
VRゴーグル使用時は、適度に休憩を挟みましょう。長時間の使用は視力に影響したり、気分が悪くなる可能性があります。できれば、30分に1回は休憩をしたいところですね。
③子どもの使用は避けよう
VRゴーグルによっては、幼児や児童など、特定年齢までの子どもの使用を禁止している場合もあります。子どもの視力への影響が懸念されている上、ゴーグルをつけた状態で周りが見えないのが危険なので、注意しましょう。
まとめ
以前は高価で中々手が届かなかったVRゴーグルも、だいぶお手軽な値段になってきています。また、VRコンテンツも年々増えてきています。購入を考えている方や興味を持った方は、この記事を参考に自分に合ったVRゴーグルを手に入れてみてくださいね。