「ババ抜き」や「ポーカー」のように、将棋にも「山崩し」や「はさみ将棋」といった、子供から大人まで楽しめるお楽しみ将棋があります。今回はその中でも特に子供たちに大人気の「回り将棋」のルールや遊び方を、詳しく解説していきます。
回り将棋とは?
回り将棋は、将棋盤を使った一種のすごろくです。「ふまわり」「すごろく将棋」「出世将棋」など、地域によって様々な呼び名があり、ルールも少しずつ異なります。この記事では、子供将棋教室で行われている「将星会式回り将棋」を中心に、その魅力とルールをご紹介していきます。回り将棋を楽しむことで、子供たちの知育にも繋がる要素もあると思いますので、是非参考にしてみてくださいね。
回り将棋が知育に繋がる理由
回り将棋は単なるゲームではなく、子供たちの知育にも役立つ要素を持っています。
- 数える力:サイコロの代わりに金将を使い、出た目の数を数えることで、自然と数の概念を学ぶことができます。
- 戦略性:相手の駒の位置や自分の進むルートを考えることで、戦略的思考力を養います。
- 社会性:他のプレイヤーとの駆け引きや、ルールを守ることの大切さを学びます。
- 集中力:駒の動きや盤面を注意深く見ることで、集中力を高めます。
回り将棋のルール・遊び方
ここからは、将星会式回り将棋の具体的なルールと遊び方を解説していきます。
回り将棋の始め方
- プレイヤーは2~4人です。
- 将棋盤と駒(歩と金4枚)を用意します。
- 各プレイヤーは「歩」を1枚取り、盤の四隅(すみ)に置き、自分の陣地を作ります。2人でプレイする場合は、対角線上に歩を置きます。
- 駒は時計回りと反対方向に進みます。
回り将棋のサイコロ駒について
サイコロの代わりに「金」4枚を使用します。これを「サイコロ駒」と呼びます。主なサイコロのルールとしては、以下の通りとなっています。
金の出方 | 進む数 | 備考 |
表の駒の合計数 | 出た目の数 | 例:表が3枚なら3マス進む |
駒が重なった場合 | 表の数だけ戻る | 最高でも隅まで |
全部裏 | 20マス進む | 重なれば戻る |
横向きに立った場合 | 5マス | 他の出目と合算 |
縦向きに立った場合 | 10マス | 他の出目と合算 |
逆さに立った場合 | 100マス | 他の出目と合算 |
裏の駒がない場合 | もう一度振れる | 連続で振ることも可能 |
振り駒が盤から落ちた場合 | 進めないし戻らない |
回り将棋の進み駒について
進めていく駒を「進み駒」と呼びます。
出世
自分の陣地に戻ると「歩」→「香」→「桂」→「銀」と出世します。誰かの「銀」が一周したら終了です。
寝かしと起こし
格下の駒を追い越すと、その駒を寝かし(ひっくり返す)、内側に置きます。追い越されると起こし(元の状態に戻る)ます。隅にいる駒は寝かせられません。2人プレイの場合は、寝かしは1回休みとなります。
2あがり
他の駒と同じマスに止まると、両者とも2マス進めます。ただし、下がる場合は適用されません。
飛び
自分の陣地以外の隅に止まると、次の隅まで飛べます。
戦
敵の駒と一直線上に並んだ場合、「戦」を宣言できます。駒を向かい合わせ、往復レースをして勝った方が1ランク出世します。
自分好みの回り将棋にするのもおすすめ!
これらのルールはあくまで一例です。遊ぶメンバーでルールを工夫していくのも、回り将棋の楽しみの一つです。ぜひ、あなただけの回り将棋を見つけて、楽しんでみてくださいね。
まとめ
回り将棋は、子供から大人まで楽しめる、奥深いゲームです。ルールを理解して、家族や友達と遊んでみてください。また、子供の知育にも役立つ要素がたくさんあるので、ぜひ子供たちと一緒に楽しんでみてくださいね。